賃貸から退去する時、フローリングに傷がついていた! そんな時、修理費用は敷金でおさまる?
賃貸退去時にフローリングに傷が!敷金は返ってくる?
普通に生活していたつもりなのに、
- 床にモノを落としてフローリングがへこでいる
- 観葉植物の水漏れによってフローリングが腐食している
- ペットがフローリングの広範囲をひっかき傷だらけにしている
など、そんな症状がある場合どうすれば良いでしょうか?
自分で直す?管理会社に敷金から直してもらう?
今回は、僕たち補修会社が「補修にかかる金額」そして「事前に補修をして敷金を戻す方法」など、安心して気持ちよく退去する方法をまとめました。
アパートやマンションから引越し予定がある人はぜひ参考にしてください。
目次
1. 修復費用は自己負担になる?敷金は戻ってくる?
まずは、お住いの物件が個人大家さんの場合と、管理会社が企業の場合を例に修復費用と敷金の関係をご紹介します。
管理人が個人の大家さんの場合
正直大家さんにもよりますが、個人大家さんの場合、小さい傷だと補修費用はかからないことが多いと思います。
そもそも個人大家さんの場合、最初に「敷金」がない物件も多いと思いますので、敷金が返ってくるというよりも追加費用がかからないという認識になると思います。
ただ、「腐食」や「ペットのシミ」など、大きな補修が必要な場合は別途補修費用がかかる事があります。
管理会社の場合
管理会社さんが企業の場合、退去前の立会いで細かなチェックがあります。「フローリングのキズ」だけではなく「クロスのシミ」などもチェック項目になります。細かな金額は各企業によって異なると思いますが、大抵の場合「敷金」で補修を行うことになります。
ですので、傷がある場合は敷金は返ってこない事が多いです。
- もちろん小さな傷の場合は
- (敷金)−(作業費)=(残額)として残額が戻ってくる事もあります。
2. キズを直す原状回復の金額はどのくらい?
そもそも原状回復にかかる補修金額はどのように決まっているのでしょうか。
あなたが事前におさめている敷金くらいの金額なのでしょうか。
そのあたりを弊社の参考金額で説明していきます。
例1)フローリングのキズの補修にかかる費用の概算
補修費用を算出する時、作業費(材料費含む)+交通費が補修費用となります。
作業費と材料費は、キズの大きさ(直径何cmなのか)によって変わります。
- 例えば、直径3cm程度のキズの場合
- ¥25,000(作業費+材料費)+¥3,000(交通費)=合計28,000円
- 例えば、直径30cm程度のキズの場合
- ¥40,000(作業費+材料費)+¥3,000(交通費)=合計43,000円
と、このくらいの金額が基準になります。
もし、キズではなく腐食やシミの場合、金額はどのように変わるでしょうか。
例2)フローリングの雨や観葉植物の水染みによる腐食、またペットによるシミなどの補修にかかる費用の概算
算出方法はキズと同じですが、腐食やシミになると補修範囲が大きくなるのでその部分で金額が異なってきます。
- 例えば、直径30㎠程度のキズの場合
- ¥40,000(作業費+材料費)+¥3,000(交通費)=合計43,000円
- 例えば、直径100㎠程度のキズの場合
- ¥70,000(作業費+材料費)+¥3,000(交通費)=合計43,000円
というように、材料費+作業費の部分が変わってきます。
つまり、どのような症状で、どのような作業になるかによって金額は変わるということになります。
あなたが現在お住いの敷金と比較して、上記の金額は高いでしょうか?
3. 事前に自分で補修をすれば敷金は返ってくる?
お引越し前、フローリングに傷がある場合、大きく選択肢は三つあります。
- ホームセンターで道具を揃えて自分で直す
- 管理会社に任せて、敷金から原状回復してもらう
- 事前に補修会社に依頼して、原状回復しておく
1の自分で直せるくらいの傷であれば、そもそも経年変化として敷金が返ってくる可能性は高いと言えます。
ただ自分で直すのは難しく、プロに依頼するとなるとどうしても費用がかかります。
つまり、 補修会社に自分で依頼して敷金がそのまま返ってくる方法 か 敷金から原状回復費を引いた金額を受け取る方法 どちらになります。
そこで考えること、それは敷金と補修金額との関係です。
4. 敷金で直すのと自分で直すのどっちが得か?
自分で補修会社に依頼するのは少し面倒に感じられるかも知れません。正直、管理会社に任せても費用に差はないかも知れません。
でも、事前に知って頂きたい情報として、補修会社に依頼すればここまで直せば敷金での費用負担がなくなるという状態にする知識と技術があります。
5. 補修会社に依頼する事で生まれるメリットとは?
基本的に、通常の生活で起こりうる範囲の傷であれば原状回復の必要はありません。つまり、経年変化の範囲程度に戻すことができれば敷金は戻ってくるという事になります。
管理会社さんに任せて敷金で原状回復をする場合、経年変化の状態よりも以前の状態に戻し「費用が高くなる」という事も考えられます。もちろん綺麗な状態で次の方へバトンを渡すことは大切なことですが、ここから先は管理会社さんの負担という範囲もあるという事です。
ですので事前に、 ここまで直せば敷金での費用負担はない という状態にしておくことで、敷金から原状回復の費用負担を引かれる可能性がグンと低くなるのです。その状態を見極めて施工できる事が、補修会社に依頼するメリットだと言えます。
6. まとめ
フローリングの状態にもよりますが、管理会社との立会いよりも前に補修会社に一度見積もりを依頼することがおすすめです。
フローリングの症状を確認してもらい、どのような状態まで補修したいのかを伝えます。例えば「賃貸物件の退去前なのでキズを目立たないようにしたい」など。
持ち家の方のようにしっかり直したい場合と、作業時間が異なるので費用が変わってきます。引越しのある月末などは比較的混み合っており、施工までにお時間を頂く場合があります。
補修をご検討される方は、退去までの時間に余裕のある内にご相談頂けますと、より選択肢のある対応が可能になります。
ただし、大きなキズなど補修では修復不可能な場合もあります。その場合、弊社では敷金診断士を立ち会わせる事も可能です。(別途費用がかかります)
また、弊社が補修をしても通らないと判断した場合、補修をせず立会い後に減額交渉をする方法をお勧めする場合もあります。
敷金、原状回復についてよりご覧になりたい方は、国土交通省住宅局のガイドライン「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をご確認ください。
7. 事例紹介
弊社ではフローリングのキズ、シミ、へこみなど様々な補修事例があります。
お問い合わせの前に一度ご覧ください。もちろん事例にないような症状でも対応です。
フローリングの補修事例一覧
※補修箇所は光の当たり方・見る角度によって色が違って見える事があります
床フローリングの部分張り替え