フローリングがふわふわ波打ったように膨らんでいる。その原因と直し方は?
フローリングの浮き上がり、波打ちでお困りではありませんか?
例えば
- フローリングの上を歩くとペコペコと凹む
- フローリングが極端に膨らんでいるところがある
- 波打ちしている範囲が前より広がってきた
- 歩くたびにフローリングが浮いたような感じがする
- 波打ちの部分でつまずきそうになる
など、フローリングの違和感についてのご相談を受ける事があります。
フローリングがふわふわした、ボコボコしたなど表現は色々とありますが、 今回は、そのようなフローリングの原因と直し方、実際に直す費用についてもご紹介します。
フローリングが波打ったようになる主な原因は?
- 湿気
- 水漏れ
- 施工不良
- 経年劣化
などが考えられます。
1. 湿気
フローリングの素材は木材なので、湿気を含むと伸縮する性質があります。
湿度の変化によって、フローリングに含まれる水分の割合が変化して膨張して詰まることで部分的に浮き上がると波打つ原因になります。
2. 水漏れ
上記でも触れたように、フローリングは水分を含むと波打つ原因になります。
フローリングに水をこぼしてしまったり、水槽や観葉植物から水漏れしてフローリングが水分を吸ってしまったなど、生活している中で起こる水漏れが原因になる場合があります。
3. 施工不良
検証しづらいですが、水をこぼした事がないのにフローリングが波打ちしている場合、工事中にコンクリートの乾きが不充分なままフローリングを貼ってしまい、後々フローリングがコンクリートの水分を吸い波打つ原因になることもあります。
また、フローリングを詰めて貼りすぎている場合も、逃げ場がなくなり浮き上がることがあります。
4. 経年劣化
太陽光や湿度の変化など、長い年数をかけてフローリングとその下の接着剤が剥がれ、下地のクッション材が伸びてしまう事があります。
そのようなフローリングの劣化が原因でも波打つ事があります。
どんな物件で起こりやすい?
主にフローリングをコンクリートに直貼りしてあるマンションで発生することが多いです。
直貼りとは?
床下に下地材を入れずに、コンクリートの上に直接フローリングを貼る方法です。
釘を使わず接着剤のみで施工することができます。
※直貼り用の特殊なフローリングがあります
フローリングを直貼りで施工する際、通常しっかりと水分を乾燥させて行っているので、基本的には何の問題もありませんし、全ての直貼りフローリングが波打つわけではありません。
事例でみてみる
事例① 膨張したフローリング
作業レポート
リビングと廊下の境目のないタイプのお部屋でした。
波打ちが数カ所みられ、目立つ部分では5~10mmの落差ができていました。
落差の激しい2〜3㎡の1エリアを補修し、見た目にも歩いてもわからないように仕上げました。
- 費用と作業時間
- 費用:40,000円
- 時間:約4時間
事例② 波打ったフローリング
作業レポート
こちらも、リビングと廊下の間に見切りがない間取りのため、
いくつかの箇所で膨張したフローリングが行き場なく上に突き上がっていました。
全体にフローリングの隙間を広げていくことで、落差を無くしました。
- 費用と時間
- 費用:30,000円
- 時間:約3時間
事例③ 一枚浮いたフローリング
作業レポート
フローリングが一枚(単板)だけ浮いてしまった事例です。
弾性の接着剤を横から流し込み、突っ張り棒で圧着しました。段差はなくなりました。
- 費用と時間
- 費用:25,000円
- 時間:約2時間
※光の当たり具合や見る角度によって色が違って見えることがあります
事例④ 全体にかけて波打ったフローリング
作業レポート
廊下からリビングにかけて波打ちがあった事例です。
全体的に(廊下1㎡+キッチン横1㎡+リビング1.5㎡の3エリア)フローリングを40箇所ほどカットしたあと、廊下とリビングの間に見切りを追加することで、今後の波打ちも防ぐ対策を行いました。
- 費用と時間
- 費用:100,000円(見切り設置25,000円含む)
- 時間:約6時間
※時間の経過によって、再度調整の必要がある場合もあります
浮いたフローリングの直し方
フローリングの裏側にはスリットとよばれる溝があります。
何らかの理由でフローリングが膨張した場合、その溝が反りフローリングの端部が浮き上がってきます。
例えば 600mmのフローリングが0.4mm膨張すると、10mmの隆起が発生する計算になります。その0.4mmをスリット加工(カットしていく)すれば突き上がった凸の部分が取れるという方法で調整していきます。
まずは膨張を緩和することが大切です。
それでも浮きグセが残った場合、弾性の接着剤を使用して、圧着することで高低差が出ないよう調整します。
フローリングの違和感を直す際に大切なこと
フローリングの違和感を直すためには
- 穴をあけて接着剤を流す方法
- ビスで上から固定して直す方法
など見た目を気にせずに直す方法もありますが、私たちは、見た目も仕上がりの大事な要素だと考えています。
ですので、「違和感はなくなったけど傷口は大きくなった」というような方法は、選ばずに直す方法を心掛けています。
全面張り替えだけでなく、部分的に直せます
波打ったフローリングは、部分的に補修技術で直す事ができます。
波打ちの範囲や、根本的な原因の解決が必要な場合は全面張り替えをした方が良い場合もありますが、事例のように落差の目立つ箇所を計算しながら部分的にカットしていくことで直す事ができます。
まとめ
フローリングの波打ちには、いくつかの原因が考えられます。
ふわふわと波打つ浮いたようなフローリングは、生活できないほどの緊急性はないかもしれませんが放置しておくと、より突き上がってきたり、範囲が広がってしまう可能性があります。
また、1枚(単板)が浮いているような状態だと、足を引っ掛けて怪我をしてしまう可能性もあります。症状の軽いうちに解消しておくことで、結果的に費用と工事にかかる時間も抑えられます。
症状を見て、どのような方法で直すべきかご提案もしていますので、お気軽にご相談ください。